俺のことなら俺に訊け、俺通信です。 愛です。2001年から書き続け、2014年5月にサーバーを変更しました。 それ以前のテキストはこちら→http://s.maho.jp/homepage/6c55eadec2d1b3bf/

旅行は中止

難しいことが書かれた本を読み「そんなものがあるのね」とわかったふりをしていたら夢の中で夢を見ていた俺通信です。ガラスが割れる音で目が覚めます。


探し物をしていて、中国人のおばさんが対応してくれた。実践的な会話が得意でない私に「チャウチャウ」の発音をレクチャーしてくれるんだけど、
「チャウチャウ」
「チャォゥチャォゥ」
「チャーウチャーウ」
「(舌打ち炸裂&平手打ち)チャォゥチャォゥ!」
みたいなのを繰り返していたら、だんだんおかしくなってきてつい吹き出してしまった。
おばさんは「笑ってないで練習しろ」というようなことをバリエ豊富な感嘆詞で捲し立ててくる。
助手席ではアシカガさんが歌ってくれていたのでなんとか堪えることができた。「最初に好きになったのは声」のところで泣きそうになった。チャウチャウの練習で変なツボに入ったままになっていて、笑いすぎていろんな感情がごちゃまぜにピークに達した瞬間「悲しい」って錯覚するけど、好きな人のことを考えている時みたいな気持ちになって少しだけ涙が出た。音楽だけが私をこういう気持ちにさせる。
こういう時、いっそわんわん泣けたらスッキリするんだろうなと思いながら、アシカガさんが作ってくれたおにぎりをいただく。
「ここへきて初めて食べるのがおにぎりってまるで千と千尋みたいですね」と口をついて出た。アシカガさんはそれがどうしたという顔で黙ってこちらを見ている。つまらないことを言ってしまったかなと反省しきり、誰に嫌われても構わないし仕方がないけど、自分が好きだと思った人には嫌われたくないなと思ってしまうからこんな気持ちになるんだろう。
「さっき探してた本は見つかりましたか?」とアシカガさんに言われて初めて自分が本を探していたことを知る。ここから先はどんなにはやく走れてもあんまり意味がないなと思った。


私は浮気症なので推しがたくさんいますが、共通して思うのは「音楽って素晴らしいな」ということ。
本当に、いつもそれだけです。


それでは聞いてください。
SARA。