俺のことなら俺に訊け、俺通信です。 愛です。2001年から書き続け、2014年5月にサーバーを変更しました。 それ以前のテキストはこちら→http://s.maho.jp/homepage/6c55eadec2d1b3bf/

パスポートサイズの心の扉

本当に数えきれない俺通信です。家族旅行以外で海外渡航は、十数年前にボランティア団体の通訳としてフィリピンに行ったのが初めてだった。「やらない善よりやる偽善」以前の問題なんですけど当時の私みたいなヒラヒラくるくるパー人間には「恵まれないこどもたちのために〜」みたいな正義感など微塵もなくて、もちろん全部人にやらされていましたし自分の意思であれば今頃私はもっと自分を誇らしく思う大人になっていたに違いありません。煙草も吸っていましたし。私と似たような境遇の若者が集められ、寄付やらなんやらのあれこれと市長を囲んで懇親会のどうのこうののそういうやつ。そこで食べたアドボとジョリビーとマンゴーとプランテンが美味しかった。

食いしん坊の私はそれ以来取り憑かれたようにいろんな国に渡航し、あれこれ食べた。

ロンドンのフィッシュアンドチップス、ボストンのクラブ、オーストラリアのラムチョップにベルギーのワッフルそれにあまり有名ではないかもしれないけれどオランダの苺とベルギーのフリッツは最高だった。

そのあと音楽の関係でアメリカの東の方によく行くようになり、後に親戚になる人も住んでいたのでそこから急にアメリカにかぶれ、所謂ダイナーで提供される魚と海老のフライのようなものをのせたフレンチフライドと豪快なサラダにハマって一週間続けて通った。ティーボーンステーキもアーティチョークもチョコレートファッジブラウニーもアメリカで覚えた。

なんでも美味しくいただく私ですが、テキサスのtexmexは響かなかった。すすめてくれる友達はみんな「絶対美味しいから!」と言っておごってくれるんだけど(この時必ず缶ビールも一緒に渡してくれる)、ハマるだろ?このためだけにまたオースティンに来たくなるだろ?!とにじり寄られるたびに心の中の土井義晴先生が「旬のお野菜炊いたんと、何かひとつ好きなもんお味噌汁にして、ほんで土鍋でごはん炊いたらいいんですよ、ご馳走ですよ、ものすご健康になりますよ」と騒ぎだしたものだ。

それ以来、美味しい食べ物を探しにアジアに行く癖がついた。仕事でマカオに行くついでに香港や台湾などをわざと経由し、名物と言われるものからローカルお菓子まで食べに食べた。

 

ちょっと長くなっちゃったので続きは明日。